留学先の国の特徴や留学情報をご紹介。
国ごとの違いを明確に知り、自分にあった留学先を見つけましょう。

このページは2024年に調査した内容を掲載しています。特殊文字や記号は省略しています。

エリアによって異なりますが、平均的なインドの留学生は月に約400米ドルを生活費に使用します。最も大きい割合を占めるのは住居費で、大学寮に泊まる場合は概ね月150米ドル、次いで食費に100米ドル程度を見積もります。

都市によって費用は異なりますが、インドで学生寮に住む場合は、留学生寮の場合、一例として以下のような費用が1年間で発生します。
個室/エアコン付き:2,910米ドル
個室/エアコン無し:2,010米ドル
2人部屋/エアコン付き:2,460米ドル
2人部屋/エアコン無し:2,210米ドル
1室あたりの人数が増えるごとに費用が安くなり、エアコンの有無によっても費用が異なります。
 
インドで留学生が長期滞在する場合は、一般的には大学内にある寮(Hostel)の利用が多いですが、そのほかペイイング・ゲスト・ハウス(PG House:下宿)、アパート(Apartment)、ホームステイなどの選択肢もあります。ただし、インド留学にあたって奨学金を受け取っている場合は、条件によっては大学内のホステルに滞在しないと費用が支給されない場合もあるため、注意しましょう。
一般的にキャンパス内にあります。多くの場合、キッチン、インターネット、テレビルームなどが設置されており、学生生活を送るために必要な設備が整っています。学生寮は、留学生とインド人学生が部屋や設備をシェアする大学と、留学生向けの寮を備えている大学があります。寮費、部屋の広さ、食事の有無、申込み方法は大学ごとに異なります。渡航前に寮の部屋を確保できるのかなど、詳しくは留学を希望する機関に問い合わせる必要があります。

学生寮では一般的に光熱費や水道は家賃に含まれます。ただし大電力を消費するヒーターや私物のエアコンの使用などは禁止されるケースがほとんどです。
 
多くが家具付きで、食事なども含まれています。日本から渡航してそのまま生活できます。簡易なホテルのような所もあれば、部屋の間借りで大家と同居のところもあります。
留学先教育機関がアパートメントの斡旋をするケースは少なく、地元の不動産業者などから探すのが一般的です。住居の契約は一年以上の前払いを要求されることもよくあります。家具や家電製品などは基本的に設置されていません。

インドの小道

インドで留学生が食事をとる際は学内の食堂を使うことが多いでしょう。
一例ですが、コーヒー1杯が10インド・ルピー(約18円)、紅茶1杯が6インド・ルピー(約10円)、マサラドーサが30インド・ルピー(約55円)、ダールカレーとパンのセットが25インド・ルピー(約45円)といった価格帯です。学生食堂を利用する場合は費用が寮費に含まれている場合もあります。学外からフードデリバリーアプリで配達してもらうことも可能で、価格は4~6米ドル程度で済ますことができます。市内のレストランなどに行って食べる場合、学内の食堂よりも価格帯は高くなります。
また、日本の食材を取り扱うスーパーは Spencer's、Nature's Basket、ナッツアンドスパイスなどがあります。

飲料水
​ミネラルウォーターの購入をお勧めします。ペットボトルの開栓の際には、密閉が確かであったか確認するようにしましょう。水道水を利用する場合は、浄水器で濾過したものをさらに沸騰させてから飲用する方がよいでしょう。

食料品
​野菜・果物などは豊富に出回っていますが、調理の際に十分火を通してください。また、野菜は農薬や肥料などが残っていることがあるので、入念な水洗いや消毒が必要です。

外食事情
​近年、大都市にはホテル以外にも利用しやすいレストラン、カフェやファストフードのチェーン店などが数多くあります。ただし、レストランなどの氷は水道水を利用していることがありますので、注意してください。
 

医療保険
インドでは、外国人や留学生にも適用される公的医療保険制度は存在しません。しかし任意加入の民間医療保険はあり、留学生向けのプランも設けられています。ただし、これらの保険の費用や補償内容については各自で検討し判断する必要があります。留学に際しての医療保険加入は義務ではありませんが、インドへの長期滞在前には日本国内で海外旅行傷害保険に加入することが強く推奨されています。特に、重大な病気や事故に備えた緊急移送、家族の呼び寄せなどを含む補償内容の確認は重要です。
 
医療上の注意事項
都市部には最新の医療機器を備えた私立病院も存在はしているものの、医師のスキルは先進国と同等レベルではありません。緊急・重症などの一刻を争うような場合の救急医療体制も十分とは言えませんが、近隣の医療先進国への緊急移送等が必要となる場合には高額の費用を要するため、渡航前に予め海外保険に加入することが推奨されます。
 
インド国内で感染の多い病気は、消化器感染症細菌性(胃腸炎、下痢症、腸チフスなど)、デング熱・チクングニア熱・マラリア、結核、狂犬病などです。状況に応じて、長袖シャツや長ズボンの着用、虫よけ剤の使用、マスク着用など、適切な対応を取りましょう。また、動物に噛まれたり傷口をなめられたりした場合はすぐに洗浄のうえ、病院で医師の指示に従ってください。

インドでは、強盗・窃盗、睡眠薬強盗、詐欺、通貨偽造、麻薬関連、性犯罪、交通事故、などの事例が多発しています。夜間の外出を極力避け、特に徒歩や単独での外出の際は時折振り返るなどしましょう。また、空港、駅、バスターミナルなどで声を掛けてくるタクシー・オートリキシャは利用しないようにしましょう。
その他、見知らぬ人から飲食物を勧められても口にしない、タクシー利用時は車両番号を控える、過度な肌の露出を避ける、貴重品を露出しない、外から店内の様子が見えない店への一人での入店は避ける、クレジットカード利用時は通貨単位や金額が正しいか確認するなど、日常的に注意を怠らないようにしましょう。
 
インドは急速な経済成長を続けており、政治は比較的安定していますが、宗教対立や多民族国家といった国内事情から過激派の団体が複数活動しています(例:ジャンム・カシミール地方のインドからの分離独立を目指す過激派団体、アッサムやマニプールなどの北東部諸州における分離独立・少数民族の権利保護を唱える過激派団体など)。また、過去には多くの市民が犠牲になったイスラム過激派によるとみられる連続爆破テロも発生しています。日常的にも窃盗、強盗、詐欺、強姦等などが発生しているため、居住・旅行の際は十分に注意が必要です。

インドでは学生ビザ、研究者ビザで就労することはできません。
インドで就労する場合は、別途就労ビザを取得する必要があります。その場合、どの業種であっても162万5千インド・ルピー(約290万円)の年収を得ている必要があります。

インドではいくつか気を付けるべき習慣がありますので注意しましょう。
  • 女性は肌をあまり見せない風習があります。タンクトップやミニスカートなどの丈の短い服装や、派手な色彩の服装は避けるようにしましょう。男性でも半ズボンなどの肌を露出する服の着用は好ましくありません。
  • インドでは左手を不浄とする考え方があります。例えばインド人との物の受け渡しは左手を使ってはいけません。
  • 多民族・多宗教が共存していることもあり、インドでは自身の民族や宗教への帰属意識が非常に強いため、特定の民族や宗教に対する言動や噂は軽率に言わないようにしましょう。
  • 本や新聞などの書物を足で踏んだり、その上を歩いたりしないようにしましょう。インド人にとって書物は神々の知恵と考えられており、神聖な物と考えられています。
  • 公共の場で飲酒や喫煙をするのは控えましょう。

インドのほとんどの大学では英語で授業が行われており、英語が苦手な学生向けに英語のクラスを開講していることも多いです。また、日常的には英語以外の現地語が使用されており、地域によって特色があります。ヒンディー語のほかに、ケーララ州などの南部ではタミル語、ベンガル州ではベンガル語、ラジャスタン州などの地域ではウルドゥー語が使用されています。留学する地域に合わせて日常会話程度の現地語を習得しておくと役立つでしょう。

インド英語について
インドで勉強・生活するには、必ずしも現地語を習得する必要はなく、日本の学校教育で教えられるアメリカ式(またはイギリス式)の英語の運用能力があれば十分ですが、インドで一般的に話されている英語は、イギリス式英語にヒンディー語をはじめとするインドの現地語が混ざった「ヒングリッシュ」と呼ばれるインド式英語です。そのため、英語を学ぶための語学学校に留学する場合を除き、アメリカ式・イギリス式の英語を身につけることを想定してインドへ渡航すると、インドで日常話されている英語は、予想していたものとは全く異なる可能性が高いことに留意してください。

○銀行口座○
インドに留学する外国人も銀行口座を開設することができます。
必要書類は以下のものが挙げられます。
1)パスポート
2)証明写真
3)自国での身分証明書
4)受け入れ大学からの入学許可書
5)自国での住所を証明するもの

留学生は銀行口座開設後30日以内に、インドでの居住の実態を証明するものとして賃貸契約書や家賃書類を持参する必要があります。また、口座開設から30日間は、外国送金は1,000米ドルまでとされ、毎月の引き出しは5万インド・ルピーまでの制限があります。

○キャッシュレス対応○
インドでは政府主導でキャッシュレス決済への移行が進められており、以下のような決済方法が利用可能です。
1)クレジットカード
2)USSD(携帯電話番号に紐づけられたアカウントで送金などを行う)
3)UPI(アプリを用いた銀行口座と紐づいた即時決済)
3)銀行プリペイドカード
4)モバイルウォレット(PaytmやMobikwikなどのアプリを通じたモバイル決済)

○海外送金○
銀行を通じてインドから海外へ送金は可能です。ただし、1日あたりの送金額は2万5千米ドル、1会計年度当たりの送金限度額は25万米ドルまでとさだめられているため、注意が必要です。

○両替○
インドで物品・サービスを購入するためにはインド・ルピーが必要です。日本円を両替することができる両替商はインド全土にあります。インドの中央銀行であるインド準備銀行が認定している両替商で両替するのが安心です。
インド準備銀行認定の両替商の一覧はこちらからご確認ください。
Reserve Bank in India[英語]

主な携帯電話事業者はJio、Airtel、Vodafone、BSNLなどです。
前払い形式と後払い形式があり、インターネットのデータ使用料や、前払いの場合は有効期間などによって料金が異なっています。たとえば、1日2.5GBまでインターネットが利用でき、1年間の有効期間のあるプリペイドプランの場合は、3,000~3,300インド・ルピー程度(5,400~6,000円)です。
また、インドではインターネットの利用者数が増加していることから、Wi-Fiスポットの整備も進められていますが、人口あたりのWi-Fiスポットの数は十分とはいえません。インドでのWi-Fiスポットが一番多いのはカフェとホテルと小売店です。

インドの都市部では、電車、バス、タクシーのほかにオートリキシャー(三輪の小型の公共交通手段)なども利用可能です。
 
・電車
インド鉄道や首都デリ―の地下鉄のデリーメトロなどが利用できます。コルカタ、ハイデラバード、チェンナイ、コチ、ムンバイ、ベンガルール、ジャイプールの各都市も、路線数は少ないですが、メトロが設置されています。
インド鉄道は外国人向けに乗り放題のパスを販売しており、有効期間の長さや車両の等級ごとに料金が異なり、支払いは米ドルのみ対応しています。例えば、有効期限1カ月でエアコン付きの1等車では495米ドル、エアコン付き2等車では248米ドル、エアコン無しの2等車では125米ドルとなっています。デリーメトロの場合は乗車距離0~2kmが10インド・ルピー、2~5kmが20インド・ルピー、5~12kmが30インド・ルピーと距離が増えるごとに値段が上がり、32km以上では60インド・ルピーです。
 
・バス
インドでも市街地では路線バスが利用可能です。たとえば首都デリーのエアコン付きバスでは、料金は以下のようになっています。
乗車距離0~4km:10インド・ルピー
乗車距離4~8km:15インド・ルピー
乗車距離8~12km:20インド・ルピー        
乗車距離12km以上:25インド・ルピー
 
・タクシー 
インドのタクシーはエアコンの有無で料金が異なっています。たとえば首都デリーでは最初の1kmは25インド・ルピーですが、それ以降は1km移動するごとにエアコン無しでは14ルピー、エアコン付きでは16ルピーが加算されます。夜間は25%割増となります。
 
・オートリキシャ (三輪タクシー)
オートリキシャは首都デリーの場合、最初の2kmが25インド・ルピーでその後は1km追加するごとに8インド・ルピーが加算されます。夜間は25%の割増料金が発生します。
 
オートリキシャを利用する際は、細心の注意を払って乗るようにしましょう。オートリキシャで犯罪に巻き込まれるケースが増えています。特に夜間での利用には注意が必要です。また、一人での利用は避けたほうがいいでしょう。
 
 特に空港から移動する際、タクシーやオートリキシャ、駅などで、意図せず旅行会社に連れて行かれたり、「あなたが予約したホテルは満室だ・潰れた」と高額なホテルを予約させられたりする被害も起きています。声をかけてくる運転手などは安易に信用しないようにしましょう。

独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)は、
文部科学省が所管する団体です。
学生支援を先導する中核機関として、「奨学金事業」
「留学生支援事業」および
「学生生活支援事業」を
総合的に実施し、
次世代の社会を担う豊かな
人間性を備えた創造的な人材を育成すると
ともに、
国際理解・交流の促進を図ることを目指しています。