留学先の国の特徴や留学情報をご紹介。
国ごとの違いを明確に知り、自分にあった留学先を見つけましょう。

このページは2024年に調査した内容を掲載しています。

マレーシアの物価は日本の約3分の1から2分の1程度です。たとえばペットボトルの水は500mlで2リンギット前後で、街のフードコートでは麺料理が10リンギット程度で食べることができます。一方で、スターバックスのようなグローバルなコーヒーチェーンや和食レストラン、スーパーで購入できる日本の食材は、日本とほぼ同じ価格またはそれ以上に高額のこともあります。

マレーシアの大学の寮は相部屋か個室か、エアコン付きか扇風機かなど条件によって家賃が異なります。大学によっても異なりますが、例えば個室でエアコン付きの場合は月額約1,700リンギット、2人の相部屋の場合は約360リンギットとなっています。

ワンルームマンションやコンドミニアム(1ユニット:3ベッドルーム)では、家賃は月額2,000~2,800リンギットとなり、たいていテニスコートやスイミングプール、ジムなどが整備されています。また、ワンルームマンションやコンドミニアムの一部屋を3人から4人でシェアする場合、月額500~1,500リンギットになります。

学生寮ではなく賃貸住宅に住む場合は電気、水道、ガスは以下のような料金となります。

電気:
電気代は1か月あたり、おおよそ50~150リンギットです。
エアコンの使用頻度によって異なりますが、エアコンを高頻度で使用する場合は300リンギット以上かかる場合もあるようです。
水道:
州により値段が異なりますが、1か月あたりでおおよそ20~40リンギットです。
ガス:
マレーシアでは、都市ガスはあまり普及しておらず、LPGガスを使用することになりますが、一般的にはガス代は1か月あたり20~25リンギットです。

寮は大学ごとに直接申し込みます。

民間の業者で賃貸物件を探すほかに、大学のメールアドレスがある場合は「Rumah Siswa」というページに登録をすると、大学付近の物件の情報を得ることができます。
Rumar Siswa [英語]

マレーシアの多くの大学ではキャンパス内に食堂があり、複数あることも多いです。また、多民族国家であることからマレー料理、中華料理、インド料理、洋食など様々なバラエティに富んだ店舗が設置されています。フードコートのように店舗ごとに食事代を支払う形式です。
また、マレーシアの主要な都市ではローカル屋台から日本食レストランまで楽しめます。寮にキッチンがある場合は食材をスーパーで購入して部屋のキッチンで自炊することも可能でしょう。日本の食材はAEONや伊勢丹を中心とした日系スーパーで購入が可能です。

食費は一般的に安く、1日15リンギット程度で済ませることも可能です。
屋台や喫茶店では一食5~15リンギット程度、中流レストランでは一食15~50リンギット程度が相場です。
1か月あたり、一般的には450リンギット程度で、贅沢に食費を使った場合でも650リンギット程度です。

水道水は東南アジアの中では比較的きれいな方ですが、十分殺菌されていません。飲み水としては沸騰したものを使うか、ミネラルウォーターなどを購入して利用します。洗面、入浴などに使う分には特に問題はありません。また見た目からでも濁りがわかることもあり、コンタクトレンズの洗浄には適しません(目に見えない微粒子でレンズに傷が付くため)。もちろん保存液としても使用できません。

マレーシアでは公的な医療保険制度は存在せず、民間医療保険制度のみが存在します。留学生は高等教育省の基準に沿った民間医療保険に加入することが学生証発行のための必須条件となっています。医療保険加入は現地到着後速やかに行い、留学期間中を完全にカバーすることが求められます。
以下3社が提供するいずれかの留学生向け医療保険に加入することで、高等教育省の基準に沿った医療保険に加入することができます。大学によっては個別の医療保険プランを提示するところもあります。概ね年間500リンギット程度が相場です。
Etiqa Family Takaful Berhad (EFTB)
Great Eastern Takaful Berhad (GETB)
The Pacific Insurance Berhad (TPIB)

医療施設は以下の2種類に分類されます。基本的に受付の仕方は日本と変わりません。

国・公立病院
外国人が受診(外来)する場合は、マレーシア人に比べて高い料金を医療費として請求されます。国公立病院は通院、入院、救急の患者で常に混雑しており、緊急で運ばれても処置が非常に遅いとの苦情が多く聞かれます。また、設備も日本のように必ずしも万全ではないのが現状です。現在のところ、日本語を理解する医師もいません。

私立病院
クアラルンプール市内の主な私立病院の衛生状態は良好で、設備の面でも日本の病院と変わらない程度の水準を備えています。診療レベルも高く、日本人が一般的な診療を受けるのに特に問題はないでしょう。日本への留学経験があり、日本語での診療も可能な現地医師も一部にはいますが、ほとんどの病院で日本語は通じないので、英語での診療となります。このような医療機関は一般的には高額で、風邪や腹痛などの診療でも診療費が高くなることがあります。そのため、海外旅行傷害保険に加入しておくことをお勧めします。

路上でのひったくりやスリなどが多発しています。集団に取り囲まれて周りに見えない状況で金品などを盗られる、集団でのスリが発生しています。人込みの多いところでは、自分に近づいてくる不審者がいないか用心してください。
また、背後から接近してくる自転車やバイクからカバンを強奪される被害も出ています。駐車場などでの恐喝などが多発しています。外出の際は十分に気をつけるようにしましょう。
また、Grabなどの配車アプリは非常に便利で利用する人も多いですが、夜間、女性が1人で乗車することは極力避けること。流しのタクシーを利用するのは避けましょう。

緊急ダイヤル「999番」へ電話をするとテレコムマレーシアにつながり、テレコム職員が内容を聞き、警察、救急、消防などの該当する機関につなげてくれます。

留学生はセメスター休暇などの休みの期間に、パートタイムとして最大週20時間まで働くことができます。ビザが有効である場合に限り、レストラン、ガソリンスタンド、コンビニ、ホテルなどで7日間以上雇用されることが条件です。レジ係などの留学生のアルバイトが禁止されている業種があるので確認しましょう。アルバイトをするにはマレーシア政府移民局(Immigration Department of Malaysia)の許可が必要です。

マレーシアは、憲法上イスラム教を国教(連邦の宗教)と定めており、人口の半分以上を占めるイスラム教徒の間では、次のような教義、風俗、習慣があるので、従う義務はありませんが、外国人としても承知しておく必要があります。
・酒、豚を口にすることを禁じられています。
・左手は不浄なものとされているので、握手、物の受け渡しは右手を使います。
・人差し指で(特に人を)指差すことは失礼なこととされているので、親指を使います。
・頭は、身体の神聖な部分とされているので、子供の頭もなでません。
・男性から婦人に触れません。(握手を含む)
・日没から夕方に祈りの時間が始まるので、日没後1時間くらいは訪問および電話は避けます。
・イスラム教徒を招待する夜の行事の開始時間は慎重に決めるのが無難です。
・イスラム教徒(マレー系とごく一部の中国系およびインド系を含む)は毎年、イスラム暦にしたがって約1か月間(ラマダン)、日の出から日没までの間は飲食・喫煙を断つ断食(サウム)を行います。この期間中、イスラム教徒を食事に招待する場合は、時間に注意してください。また、日中の断食は相当な苦行のはずなので、交際にあたっては、相手に対する理解と寛容さが求められます。ただしラマダンを厳格に実施するかは地域、人によって異なります。
(出典)外務省 国・地域 マレーシア基礎データ
 
【現地であると便利なもの】
マレーシアは熱帯の国で、日中は日差しが強いため、帽子や日焼け止めで日焼けや熱中症などの対策をしましょう。
市街地から離れた地方やジャングルに訪問する際は、虫よけ対策が必須です。また、ティッシュペーパーやウェットティッシュも活躍する場面が多くあるでしょう。食堂の衛生面が気になるときは、カトラリー類をウェットティッシュで拭いてから使用しましょう。
 

公用語はマレー語(マレーシア語)です。日常的には英語もよく使われており、観光地やビジネスの場では、多くのマレーシア人が英語でコミュニケーションをとります。また、中華系は中国語、インド系はタミル語などを話すことができ、テレビや映画では多種多様な言語が使用されています。町の看板や商品表示も多言語です。なお、同じ民族でも、両親の出身によって異なる母語を持っていたりするなど、複数の言語を用いる場面が多いでしょう。

銀行口座の開設
留学生がマレーシアでは銀行口座を開くためには学生ビザが必要です。開設のためにはパスポート、学生ビザのほか、大学から銀行宛に発行されるレターや入校許可証、EMGS(マレーシア高等教育機関の管轄組織)が発行するApproval LetterやE-Valの写しなどが求められます。開設手続きには概ね1~2か月必要です。必要な書類の細部は各大学や銀行にお問い合わせください。また各口座が海外送金に対応しているか否かは各銀行にお問い合わせください。

クレジットカード
マレーシアでは多くのホテル、ショッピングモール、レストラン、商店ではクレジットカードが使用可能です。その他にも、Touch N Go、GrabPay、そしてBoostなどの電子決済も一般に普及しています。
クレジットカードについてはスキミングやPINコード窃取などの被害が報告されているため十分な注意が必要です。

両替や送金
町のショッピングモール内や路面、駅にある公認の両替店でおこなうことが一般的です。空港、銀行、ホテルでも両替することができます。両替店では、店先にレート表が提示されているので、両替前にチェックしましょう。到着日にそのまま国内線に乗り換える場合は、乗り換え前の空港で、または到着した空港で当面の費用の両替をしたほうが安心です。
また、送金については、非居住者は、国内の認可銀行に自由に外貨またはリンギットの口座を開設することができ、これらの口座から自由に外貨での送金を行うことができるとされています。しかし、マレーシアの銀行では、資金洗浄・テロ資金供与などの対策に関するマレーシア中央銀行の指導もあり、外国人が個人口座を開設する際には、マレーシア滞在の目的を証明するため、雇用パス、学生ビザなどの長期滞在ビザの提示を求めており、これらの書類がない場合、口座開設は難しいでしょう。

マレーシア写真

インターネット大手プロバイダーには、UniFi(テレコムマレーシア:TM)、yesなどがあります。ホームページや電話での加入申請、店舗での加入申請ができます。ただし、住んでいるコンドミニアムなどで契約できるインターネットプロバイダーが決まっている場合もあるため事前に確認が必要です。料金は月に80リンギット~350リンギットほどで利用できます。
 
携帯電話
学生の多くは日本からSIMフリー端末を持参して現地でSIMフリー端末携帯電話を購入し、現地のSIMを購入し携帯電話を利用しています。新品の携帯電話はショッピングモールなどの各携帯電話メーカー店舗で購入でき、家電量販店や、路面店でも購入可能です。機種にもよりますが、安いもので約500リンギット(約15,000円)から購入が可能です。
中古の携帯電話も購入が可能で、商店街やクアラルンプールにあるショッピングモールで販売されています。
キャリア契約(ポストペイド)の利用は可能ですが、留学生で利用している人は少数派です。多くの現地学生と同様にプリペイドで回線を利用しています。プリペイドでの利用期間は1日利用のものから30日利用のものまであります。プリペイドのチャージはコンビニエンスストアや通信キャリア店舗で可能です。ポストペイドは利用できるプラン数が日本に比べて少ないものの、プリペイドに比べて使用できる通信データ量が多いプランが多いです。
 
携帯電話の利用例(現地キャリアのひとつmaxisの場合)
キャリア契約
月額79リンギット
80GBプラン
電話SNS無制限
プリペイド
月額35リンギット
30日間有効のパスで、インターネットと電話無制限

マレーシアの市内交通はバス、鉄道、タクシー、配車アプリに大別されます。

バスは最も一般的な交通手段です。安価で、マレーシア国内の大体の場所はバスによって行くことが可能です。また、多くの大学は留学生向けに市内と大学を結ぶバスをチャーターしています。
マレーシア国内でクアラルンプール郊外へ移動する場合は鉄道やMRTを利用するのが一般的で、さらに長距離の移動の場合は長距離バスの利用を検討するのも良いでしょう。

バス/長距離バス
中心部、近郊、郊外などあらゆるエリアでバスが利用可能です。運賃は比較的安いですが、時刻表はないため、来たバスに乗車します。遠方へ行く場合は長距離バスで国内各地への移動が可能です。本数も多く、複数のバス会社が運行しています。クアラルンプールからペナンなどの長距離路線(所要時間は4時間半程度)でも、運賃が20~30リンギットと安価です。シンガポールやタイの南部など国際バスも運行しています。

タクシー
クアラルンプールのタクシーは2種類で、通常のタクシー(赤色)とワンランク上のエグゼクティブタクシー(青色)があります。どちらもメーター制で、通常の初乗りは3リンギット、エグゼクティブの場合は6リンギットです。距離と時間に基づいて課金され、深夜は5割増しになります。
タクシーについては直接運転手と運賃を交渉することも可能ですし、メーター付きのタクシーを選ぶこともできます。配車アプリはGrabがよく利用されます。

高架鉄道(LRT)/モノレール/MRT/KTMコミューター
市内中心部はKL Monorailによって結ばれています。モノレールを使うと、KLセントラル駅とティティワンサ駅まで約20分で移動することができます。
駅の券売機でコイン型のトークンを購入します。チャージ可能なICカードの利用が可能です。どの電車もおおよそ5~15分間隔で運行されています。
KTMコミューターはマレーシア鉄道公社(KTMB)が運行している近距離路線です。クアラルンプールと周辺の郊外を結んでいます。例えば、マレーシア国民大学のあるUKM駅からクアラルンプールの中心部の駅KL Sentral駅までは4.2リンギットで行くことができます。

空港
ハブ空港はクアラルンプール国際空港(KLIA、KLIA2)です。クアラルンプール市内からは鉄道で30分であり、KL Sentral駅から頻繁に高速バスも運行しています。

独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)は、
文部科学省が所管する団体です。
学生支援を先導する中核機関として、「奨学金事業」
「留学生支援事業」および
「学生生活支援事業」を
総合的に実施し、
次世代の社会を担う豊かな
人間性を備えた創造的な人材を育成すると
ともに、
国際理解・交流の促進を図ることを目指しています。